ご訪問ありがとうございます。
赤ちゃんが産まれて喜んだのも束の間。
お子さんの発達が遅い気がする、抱っこがしづらい、首すわりが遅い、なかなか歩かないなど成長するにつれて不安になっていませんか?
我が家の長男は2歳過ぎまでの発達がとても遅かったんです。
1歳9ヶ月で筋緊張低下症と診断を受けるまでの試行錯誤や、診断を受けてからのリハビリのこと、2歳3ヶ月で一人歩きができるようになるまでの流れをまとめてみました。
私自身がネットで発達遅れについて調べた時、長男よりも発達は早い子を持つ方のブログを読んで落ち込んだことがありました。
長男の発達遅れは大きかったと思いますが、世の中にはもっと大変な障害や困難を抱えて大変な思いをされている方もいらっしゃると思います。
記事にするか迷いましたが、同じような悩みを持たれている方の参考になればいいなと思い、私の経験をまとめることにしました。
初めに:筋緊張低下症とは?
“筋緊張低下”
何らかの異常により全身の筋肉が柔らかくなった状態のこと
さまざまな病気が原因で起こることがあるが、早期診断が重要な場合がある赤ちゃんは元々体が柔らかいため、特に初めての育児の場合などにはほかの赤ちゃんと比較ができず、なかなか筋緊張低下に気が付かないこともあります。
しかし、実は筋緊張低下のかげには、中枢神経の障害によって起こる脳性麻痺や末梢神経の障害によって起こる脊髄性筋萎縮症(SMA)という神経の病気、そのほか、筋肉の病気などが隠れている場合があるのです。
「筋緊張低下特集」Medical Noteより
4ヶ月健診で要観察:首すわりが遅い
4ヶ月健診で首座りがまだで、反りが強く要観察に。
向き癖を相談すると斜頸を疑われ、子ども病院の整形外科を紹介されました。
▼この辺りの詳細はこちらの記事へ。
この頃は反りが強くて、体は小さいはずなのに抱っこが大変でした。
友人から聞いた「まんまる抱っこ」を調べてみたり、助産師さんの訪問ベビーマッサージを申し込んでまんまる抱っこのやり方を聞いたり。
どうすればいいのか藁にもすがる思いで、1人目で自分の意識が長男の発育に集中してしまい、全てが試行錯誤でした。
4ヶ月:子ども病院 整形外科受診
向き癖がひどく、寝かせると常に右を向く状態でした。
4ヶ月健診の再健診をかかりつけ医で受け、子ども病院の整形外科を紹介され、首のエコーとレントゲン、医師の触診の検査を受けました。
結果としては斜頸ではなく向き癖の範疇。
ネットで調べると「脳性麻痺」という言葉が出てきて、不安になっていたので確認もしました。
目も合うし、手足もしっかり動いてるから脳性麻痺の心配はないと思うと言われホッとしました。
寝かせ方を工夫するなど対策を教えてもらい、次は9ヶ月頃まで様子を見ることになりました。
結局寝返りするまで向き癖はあまり改善されませんでした。
まんまる抱っこの指導を受け始める。
息子の首座りは5ヶ月過ぎでした。
左側にタオルを置いたりして向き癖改善を試みましたがたいして意味はなさなかったです。
児童館へ行くと同じ月齢の子はすでにお座りしていて、周りから心配されているような気さえして児童館も楽しめなかったです。
今になって考えると、わざわざ児童館に行って落ち込まなくても家にいればよかったのかも。
この頃からまんまる抱っこの個別ケアに行き始めました。(福岡市天神)
お腹の中にいた時のように丸くなるように抱いてあげることでコリがほぐれて安心するのだとか。
息子は向き癖のせいもあり、体が開いていて体の軸が真ん中にないらしい。
丸く寝れるよう長座布団で窪みを作って寝かせたり、言われたことは試してみたけどうまくいきませんでした。
「この子はまんまる抱っこは無理」と言われ落ち込んだり、先生との相性も悪かったと思います。今思えばそんな先生のお世話になる必要はなかった。
平たい布団に寝かせた方が眠りも深かったけど、この頃は息子が心地良さそうかどうかより正しい方に戻したい気持ちばかりが募っていて焦ってたんだなぁと思います。
まんまる抱っこの先生を変える。
天神の先生とは合わなかったけど、まんまる抱っこの理念自体は腑に落ちてたから別の先生を探しました。
宗像市にある助産院を見つけ行ってみると、
反るのは今の〇〇君に必要だからこの状態になっていると考えて、丸くなれるようケアしていきましょう。
と言われ、私の不安な気持ちに寄り添ってくれました。
先生との相性が大事だと痛感。
心なしか息子の反りも落ち着いたような気さえして、数日後寝返りにも成功。
▼当時通っていた助産院「ルチル助産院」(福岡県)
https://rutile-josanin.sakura.ne.jp/tocochanclass.html
7ヶ月健診:要観察 お座りも遅れ気味
7ヶ月健診でもお座りがまだで再度要観察になりました。
9ヶ月になる前に子ども病院の整形外科、内分泌科(甲状腺ホルモン高め)を再度受診。
反りや向き癖はだいぶ良くなってきて、おすわりがまだと話すと
体が柔らかいかもしれないですね。
と、子ども病院の小児神経科を紹介されることになりました。
9ヶ月:子ども病院 小児神経科受診
この日は頭のエコー撮影と先生の診察。
異常はなく、引っ張る力、足で蹴る力など筋力はあるけど、関節が柔らかくて支える力がまだないとのこと。
- 仰向けでかかとを顔の方に近づけると簡単にかかとが耳に付く
- 筋肉が柔らかい
- 仰向けで寝かせるとカエル足の形で膝や太ももの外側が床につく
- 両脇に手を入れて抱き上げると肩が持ち上がり滑り落ちそうになる
引用元:https://medicalnote.jp/features/hypotonia/
長男はかかとが余裕で耳についていたし、抱き上げると肩が上がっていました。
体が柔らかいと言われるまでは、私は赤ちゃんってみんなそうなのかと思っていました。
ムチムチで体が重いこともおすわりが遅いことに関係していたかもしれません。
おすわりの練習をさせるよう言われ、2ヶ月ごとにフォローしてもらえることになりました。
今なら2ヶ月はあっという間ですが、この頃は2ヶ月は長く感じました。
11ヶ月:お座りはまだできない
この頃もおすわりはまだできなくて、もたれかかってしまう状態。
周りはハイハイ、歩く子もいる中、息子は腹這いでごろごろしていて児童館に行くと不安になっていたように思う。
周りのお母さんの目線が腫れ物に触るかのように感じたりもしました。
そんな息子も1歳の誕生日には腹這いで足の裏に大人の手で壁を作ってあげると、蹴って前に進めるようになってきました。
1歳:子ども病院 小児神経科
2ヶ月ぶりの診察。この時もお座りがもう少しというところ。
くたっとなって、手で支えずにお座りはまだできませんでした。
先生に発達段階を確認する質問(遠城寺式発達検査)をされてわかったのは、
- 体の発達が6ヶ月程度で半年遅れ
- 言葉の発達は9、10ヶ月程度で喃語は出てそう
- 1歳半までに歩くことを目指して療育を始めてもいいかもしれない
- やはり体が柔らかい
- 普段は寝転んで過ごすよりは体を起こしたり、腹ばいで過ごす方がよい
- 人見知りは7ヶ月からだから、まだこれからかもしれないけど自閉症の子は人見知りを全くしないか激しいかのどちらか
と言われ、初めて「自閉症」という言葉を身近に感じました。
療育って何?自閉症??
自分がパニックにはならなかったのは今思うと不思議です。
人見知りを全くしなかったので、もしかしたらという気持ちがあったからかもしれません。
半月ほどするとおすわり姿勢をキープできる時間が長くなってきました。
誕生日のもの選びでは足の裏をサポートしてあげると自分で前に進み、筆を選びました!
1歳2ヶ月:子ども病院 小児神経科
1歳2ヶ月になり、ついにずり這いをマスターし自分1人で移動できるようになってきました。
周りはもう歩いてる子が大半だけど、とにかくマイペース!
今となってはわかりますが、これは長男の性格だったと思います。(超マイペース)
- おすわり7ヶ月相当
- 言葉は1歳前後相当
- まだ言葉と意味が1:1じゃない
- ゆっくりだけど順調に発育してそうで、何かでつまづいている感じではない
- 発達が遅くても退行(できていたことができなくなること)していないことが大事
- 次はつかまり立ちの練習でまずは膝立ちから
- 腹ばいを続けること
発達とは少し話が逸れますが、1歳1ヶ月頃に太ももに白斑(まだらに白く色抜け)がありました。
背中にもあり、増えてくると大きな病院に行かなければいけと近所の皮膚科で聞いていました。
小さな白斑が別の場所にもできたので小児神経科で聞いてみると、白斑ができる「結節性硬化症」は頭部に石ができる病気とのこと。
前回の頭部エコーでは見受けられなかったけど、MRIを撮らないと詳しくはわからないし、白斑だけ見るとよくわからないらしく、今後痙攣に気をつけて様子を見て必要ならMRIを撮りましょうとのことで終わりました。
次回は3ヵ月後の受診です。
1歳2ヶ月:町内の療育センターでトレーニングを受ける(個別療育)
役場で療育センターが近くにあることを知り、「お気軽にお問い合わせください」の記載を見て問い合わせてみました。
病院での診察の間に何かできることはないか、家族だけの関わりより効果的なものはないかと必死だったなと思います。
予約が1歳2ヶ月の頃取れたので、予約の日に療育センターへ。
ここでも体が柔らかいと言われ、いくつか訓練を教わりました。
- 膝の上に座らせて足裏をつけて踏ん張れるようにする
- 膝が太ももより低い方が力が入る
- バランスボールに座らせて、前、後ろ、横に揺らす
- 少し高いところにものを置いて越えようとするよう促す
ここも次回は2ヶ月後。
病院も療育センターも頻繁に通いたい気持ちだったけど、赤ちゃんの発達はゆっくりで時間をおいて診ないと変化がないらしいです。
需要も多く、予約も取りづらい状況でした。
もどかしくてまんまる抱っこの助産院にも定期的に行って、相談やケアを教えてもらっていました。
当時は仕事をしていなかったこともあるけど、2人目ならここまでしなかっただろうなぁと思います。
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1歳5ヶ月:子ども病院 小児神経科
この頃には膝でつかまり立ちが安定してきましたた。
ずり這いの手が右左と交互にでるようになり、移動スピードがアップ!
- 移動方法は9ヶ月相当
- その他の発育は1歳くらい
- 白斑は背中に2つ、カフェオレ斑(茶色)がアゴにある
背中に大きな白斑が増えたせいかわかりませんが、2ヶ月後にMRIと血液検査で代謝や染色体に異常がないかを検査することになりました。
ずり這いからおすわりもできるようになってきました。
ハイハイはぐらぐらしながら少し進めるようになり、1歳6ヶ月でハイハイができるようになりました。
1歳4ヶ月、1歳6ヶ月と療育センターで作業療法を受けました。
1歳半:子ども病院 小児神経科
MRIと染色体の検査を受けました。
当日は全身麻酔してからMRIを撮るため朝から絶食。
長男はおっぱいを飲みたい時に持ってくるハンドタオルを握りしめていました。
病院までは私が抱っこするとおっぱいを探して泣くだろうから夫に抱っこしてもらい私が運転。
心が痛い。ごめんやで。
まずは眠くなる薬を注射され、30分くらいかけて寝るのを待ち、全身麻酔へ。
小さな体に全身麻酔することも怖かったし、息子が目を覚ますまでは不安でした。
MRIはすぐに結果を教えてもらえて異常なしでした。
- 目立つ異常はなし
- 気になるところは、脳にまだ白い部分が残っていて髄消化(ずいしょうか)の最中
- 3歳くらいには髄消化は終わるはず
- 3歳ごろまでに発達が追い付いてなければ再検査が必要
- 髄消化遅延 = 病気になる
- そのほかの検査結果は3週間後。問題があれば連絡。
- 問題がなければ翌月末の診察で結果通知
問題はなかったようで連絡は来ず、2ヶ月弱結果を待つことになりました。
- 染色体異常なし
- その他の検査も異常なし
- 医学的な異常は今のところ見られない
- 人見知りしないことやこだわり行動など、発達障害の傾向はあるので大きくなるにつれて長男にあったフォロー(療育)をしていくのがよい(具体的な療育施設の紹介はありませんでした)
- できていたことができなくなったら(退行)、早めに診察を受けるように。
この後も小児神経科での定期フォローは2ヶ月おきに続きます。
1歳10ヶ月:大きな療育園に入所(個別療育)・ 筋緊張低下症の診断
2ヶ月ごとに療育センターでのリハビリを受けていましたが、1歳8ヶ月頃作業療法士の先生から
私が所属している療育園でトレーニングを受けてみますか?
と声をかけてもらえました。
- 役場で受給者証発行の手続きをする
- 相談支援事業所を決めて連絡(役場で事業所一覧をもらえました)
- 相談支援事業所と連携して療育園の見学、医師の診察を受ける(1歳9ヶ月時)
子ども病院にも療育園の話を伝え、療育園の医師宛に診断書も書いてもらうことができました。
病院の先生から療育施設を紹介してもらえるという気配はなかったので、療育センターで声をかけてもらえてよかったと思います。
- 筋緊張低下症の診断を受ける(今までは「体が柔らかい」という表現のみ)
- 左右差があり、左足に麻痺があるかもしれない
- 知的面でも遅れはある
- 操作的な発達と合わせてリハビリに入れて、一人歩きを目標に週1のリハビリを開始
2歳前:まだ歩けない。膝歩きが長く続く。
毎週療育園へリハビリに通い、1歳11ヶ月で手を繋げば歩けるようになりました。
1人では膝歩きの時期が長く続きました。
ファーストシューズに買ったニューバランス996は履く前にサイズアウトしてお蔵入り。
手繋ぎ歩きができるようになった頃にムーンスターの靴を買いました。
ムーンスターは作業療法士の先生もおすすめのメーカー。
- 体が柔らかいのでかかとがしっかり硬いもの
- ハイカットの靴の方が足首を固定してくれて立ちやすい
2歳:発達障害 自閉症スペクトラム障害(ASD)診断を受ける
2歳過ぎ頃、小児神経科の先生より
診断名をつけるなら「自閉症スペクトラム障害(ASD)」ですね。
と言われました。
診察の時に先生から言われたというよりは、私が長男の状態について、目安になる表現が欲しかったので自分から聞きました。
発達障害と認めたくないという気持ちはあまりなかったし、低緊張状態以外にもこだわりや偏食が強くて定型発達ではないだろうと思っていたので、診断がついて腑に落ちたというか、救われた部分もありました。
2歳3ヶ月:一人歩きができるようになりました。
1人で歩けるようになったのは2歳3ヶ月。
自分の力だけで支える自信がつくまでがとても長かったですが、長男にはそれだけの期間が必要だったのだと思います。
ここまでが息子が歩けるようになるまでの経過です。
5歳:その後の様子
走ったり運動は未だに苦手で体幹の弱さを感じるし、動きもぎこちないです。
運動会のかけっこでは、息子だけお花畑を走っているような感じ。
ボールを投げるのは上手いようです。
きっと運動は生涯苦手なタイプになると思いますが、絵や工作がとても上手で得意分野を見つけてくれたらなと思います。
年中までは児童発達支援事業所で集団療育も受けていましたが、預かり保育で療育要素を感じなかったので辞めて、平日は幼稚園に週5で通っていました。
その後療育は体の使い方がなめらかに、本人がラクになるように週1でOT(作業療法)、ST(言語聴覚療育)を受けていました。
こだわりや感覚過敏はありますが、パッと見はわからない軽度の発達障害です。
療育についてはまた別の記事にまとめたいと思います。
▼小1時点での発育まとめ、療育についてもまとめました。
▼筋緊張低下症についてはこちらのサイトがわかりやすいかったです。
\ 自宅で療育のオンラインレッスンが受けられます!/
ご参考になれば嬉しいです。
ご覧いただきありがとうございました。
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