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お子さんの聴力検査で問題があるととても心配になりますよね。
生まれつきの難聴であれば産後すぐ病院で行われるスクリーニング検査でわかる可能性が高いです。
生まれつきではなくお子さんがまだ小さい場合、訴えがあいまいで
- いつから聞こえないのか?
- どっちの耳が聞こえないのか?
- 本当に聞こえないのか?
- どれくらい聞こえないのか?
- 原因はなんなのか?
を推定することが難しく、学校の検査や病院に行ってわかる場合もあります。
我が家では長男が6歳の時に左耳が難聴と診断されました。
予兆はあったのか、どうやって判明したのか、今後できることはあるのかなどをまとめました。
お子さんが難聴の疑いがあると言われて不安になっている方は読み進めていただければと思います。
4歳:最初の訴え「左耳だとイヤホンの音が聴こえない」
長男が左耳が聞こえないと一番初めに訴えたのは、当時4歳だった頃でした。
外出先でタブレットでAmazonプライムを見るときに左耳用のイヤホンを渡すと
聞こえないよ。
と言ったのが最初だったように記憶しています。
右耳にはめてみると聞こえるようになって、大人用のイヤホンが合わなかったのかなと思ってその時は異変に気付きませんでした。
夫と電話で話すときに左耳に電話をあてると聞こえないこともあって、不安になり左耳の側でささやくと
聞こえる。
と言ったりと、その都度確認はしていました。
長男はよく喋り、ボキャブラリーも多いので賢く見られることが多いですが、自閉症スペクトラム(ASD)で話が長くなると伝わらなかったり、理解できないことがよくあるので、
ほんとに聞こえないの?
聞こえた。
と言ったり、4歳だったこともあって訴えがまちまちでした。
最後に確認した時が「聞こえる」でその後訴えがなくなり、次男の妊娠出産を挟んで余裕もなくそのままになっていました。
▼長男の自閉症診断について
6歳前:再度訴え「左耳が聴こえない」
6歳になろうとした頃、長男が夫に
左耳って聞こえないものなんでしょ?
え??そんなことないよ?(汗)
年長になって以前よりは主張に一貫性も出てきたから何度も聞いてみると
やっぱり聞こえないかな。
半信半疑だけど病院に行かなきゃ…と思い動き始めました。
6歳:近くの耳鼻科を受診 → 本人の訴えと一致
耳鼻科で耳の中を見てもらうと
耳の中はきれいで水も溜まってなくて中耳炎ではない。年長だと正しく検査できるかわからないけど、聴力検査をしてみましょう。
と長男だけ別室へ連れていかれ、待合室で待機しました。
- 音がしたらボタンを押す検査で右耳は正常。
- 左耳は聞こえてなさそうで本人の訴えと一致している。
- あくまで主観的な検査のため、年齢が低いと正確な結果はわからない。
- 子ども病院に行けばもう少し詳しい検査ができるから紹介状を書く
そうですか…
と言うしかなく、この時点では左耳が聞こえていないことに実感は持てませんでした。
それくらい長男は普通に会話していたし、テレビに集中していて聞いてないことはあるけど、夫婦の会話に遠くから割って入ってきたり。
地獄耳やな!と思うこともしょっちゅうあったのです。
結果を聞いた時は、
- 左耳が聞こえないことのデメリット
- 右耳がもし聞こえなくなったら?
- 治療や補聴器などで改善は見込めないのか?
などの疑問がすぐには思い浮かびませんでした。
※病院に行く時はあらゆる可能性を考えて事前に質問を考えてまとめておくことをお勧めします。
6歳2ヶ月:子ども病院受診(紹介状持参)→ 左耳難聴と診断
近くの病院で紹介状を書いてもらい、子ども病院の予約が取れたのが2ヶ月後でした。(2022年2月)
前回の検査結果を見せました。
この検査が正しくできているなら考えられる原因はおたふく風邪だと思うけど、一応2つの検査をしてみましょう。
検査自体は言語聴覚士の先生がやってくれました。
①主観的な検査
地元の病院でやった検査と似たもので、別室で機関車トーマスの動きに合わせてボタンを押すという検査
②客観的な検査
同席して狭い部屋で耳にチューブのようなものを入れて、パソコンから信号を流して内耳に反射して返ってくるかを見る検査
- 正しく聴こえていれば反応が返ってくる
- 聴こえてなければ反応がない
検査の結果、やはり「左耳は全く聴こえてない」との診断でした。
- 右耳の聴力:上のグラフ線
- 左耳の聴力:下側の×印
- これだけ聴こえてないということは原因はおたふく風邪の可能性が高い
- 難聴の程度としては重い
- 聴こえなくなったタイミングはわからない
- 聴こえなくなってすぐなら治療の余地はあったかもしれないが、これだけ時間が経っているとできることはない
これまでは「ほんとに聴こえてないの?」と半信半疑でしたが、
ほんとに聴こえないんだ…もう治らないんだ…。
と思うとうまく質問が出てこなかったですが、思いつくままに質問しました。
A.右耳が聴こえているから、補聴器をつけると余計に雑音が入ったりして右耳の聴こえに支障がでるし、これだけ右耳が聴こえてるなら補聴器は必要ない。
A.CTを撮ることはできるけど、原因追及は難しい。CTを受ける負担の方が大きいと思う。
おたふく風邪の抗体検査をしても
- おたふく風邪の予防接種でできた抗体なのか
- おたふく風邪に感染しての抗体なのか
は判別できない。
これだけ重度なのはおたふくが考えられる。
原因がわかったところで治療のしようがないなら、負担の大きいCTを受ける必要はないかなとその場で判断しました。
※2歳半でMRIを受けていて、全身麻酔から覚めるまでの不安を経験していたため。
夫にすぐ報告すると同意してくれました。
追加の検査してもね…。
そのまま帰宅しましたが、時間が経つにつれて「左耳が一生聴こえないんだ」という事実がのしかかってきました。
長男は発達障害(ASD)、食物アレルギー(魚、魚卵、甲殻類、貝類)もあるので、
なんでこの子ばっかり…
という気持ちが膨らんできました。
かかりつけの小児科に相談
子ども病院での検査を受けて数日後、かかりつけの小児科(長男が産まれた産科が併設されている病院)へ行ったとき相談してみました。
出産時のスクリーニング検査では聴力に問題なかったことを確認してくださり、一つ提案をしてくださいました。
新生児の聴力検査NGだった場合、子ども病院ではなく福大病院に紹介状を書いてるから、そっちでセカンドオピニオン受けてみたら?
急な診断でうまく質問できなかっただろうし、例え同じ結果でも聞きたいこと聞いて納得できたら今よりいいんじゃない?
そのまま紹介状を書いてくださり、翌月福大病院へ行くことになりました。
6歳3ヶ月:セカンドオピニオンで福大病院受診 → 診断変わらず
子ども病院で言われたことを説明し、同じ結果になる可能性が高いけど一通り検査してみましょう、となりました。
別室での検査で、内容はわかりませんがおそらく同じような検査をしたと思います。
- 右耳の聴力:上のグラフ線
- 左耳の聴力:下側の×印
- やはり左耳は全く聴こえてないだろうという診断
- 原因はおたふく風邪の可能性が高い
そうなんだ…と気を落としながらも準備してきた質問をさせてもらいました。
疑問を確認
A.どれだけ時間が経過してるかはわからないけど、これだけ時間が経過していたら治らない。
A.ある。
A.聞いたことはない。
A.わからない。
A.突発性難聴があるけど、長男の場合程度が重いのでおたふく風邪が原因だと思う。
A.MRIを撮ってもいいけど緊急性のできる治療がないし、30分暗い部屋で麻酔使ったりするから負担が大きいと思う。
A.小さい頃から身内に耳が悪い人がいないなら必要ない。
A.検査の数値が左右あわせて140以上で6級に該当する。長男は右耳ははっきり聴こえているので数値が140に届かなかったので対象外。
A.ない。
A.基本的にしてない。どうしてもと要望されるなら半年ごとにしましょうか。
最後の質問は絶対にしようと決めていました。
たとえ検査結果が変わらなかったとしても、右耳が聞こえなくなることだけは避けたいと思ってどうしてもお願いしたかったことです。
私の質問に丁寧に答えてくださって、定期フォローもしてもらえることになってセカンドオピニオンを受けてよかった!
小学校でも6月頃に聴力検査があるので、福大病院では毎年12月頃に検査してもらえるよう予約を取って帰宅しました。
今後は右耳の聴力の変化に注意していこうと思います。
幼児期の検査で気づかなかったのか?(3歳児健診・幼稚園)
- 3歳児健診で聴力についての質問がありますが、聴こえてない様子がなく、その頃は気づかず。
- 長男が通っていた幼稚園では3年間ともに聴力検査はなし(訴えが曖昧だからなのでしょうか)
おたふく風邪の予防接種は受けていなかったのか?
おたふく風邪とは?
- おたふく風邪はムンプスウィルスに感染する病気
- 2~3週間の潜伏期間後、耳下腺が腫れたり、発熱を伴うこともある
- 感染しても無症状の場合もある
- 多くの合併症があり、重症化リスクが高い
- 無菌性髄膜炎(50万に1人)
- 一生治らない重度難聴(1,000人に1人、年間700人)
- 脳炎(毎年30人)
- 予防接種は海外では定期接種(2回)している国が多いが、日本は任意接種(自己負担)
- 予防接種は1回目:1歳、2回目:小学校入学前の接種を推奨
長男の予防接種履歴は
- 1回目:1歳4ヶ月
- 2回目:6歳0ヶ月(年長時1月)
でスケジュール通りに受けていましたが、2回目を受ける直前に聴こえないことが発覚しました。
耳下腺が腫れたことがなく、無症状でのおたふく感染だったのだろうと推測するしかありません。
学校や生活面での配慮
長男と話しているとほんとに左耳全く聴こえてないの?と思うほど。
右耳にイヤホンをして動画を見ている時は話しかけても全く気づかないことはあります。
学校では右端の席になると、先生の声を聴くために不自然な姿勢になったり、集中しづらかったりする可能があると思い、真ん中から左側の席になるようにお願いしています。
それ以外は特段配慮も必要なく、普通の生活を送れています。
学校での聴力検査の結果を見ると、その事実に落ち込むこともあります。
本人が気にしていないので救われている部分が大きいです。(事の重大さがまだわかってない部分もあります)
できることはやっているし、学校で必要な配慮もしてもらえているので右耳を大事にしていこうと思います。
以上が長男の難聴が発覚するまでの話でした。
少しでも聴こえてない?と思うことがあれば、耳鼻科を受診されてくださいね。
ご参考になれば嬉しいです。
ご覧いただきありがとうございました。
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